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​七夜 璃玖 (かなし りく)

「……そうだといいな。こんな体の俺でも、役に立てるならいいと思う」

いや、まて、これどうするんだ!?

「そういう相手が今いないなら、責任をとる。

 結婚しよう」

だからお前は決めたら性急すぎるんだ!!!

と脳内で元同室の野郎が突っ込んだ。

「そうだな。俺は描くなら……絶望や荒廃した世界より美しい世界がいい」

バラのように華やかな微笑みを、俺はいいな、

と見つめたんだーー

クールで悪い人じゃないんだろうが天才故なのか天然が入っている。

基本手を差し出せる範囲でお人よしだし世話焼きな部分もあるし常識が欠けている訳じゃない。だがずれている。

昔事故にあい、記憶を失い更に車椅子生活に。手が動く分悲観していないが芸術の原点の美しい景色、それに少女をなくし絵に納得いかないまま悶々としていた。

片親だがもう縁を切っている。絵の才能で現状奨学金を貰いつつ独立している状態。

パートナーに出会い、女神の願いはこちらとら願ったりかなったりなので相手が受け入れるならなりたい、と判断。

相手が何かをたまに探るように自分を見るのがわかっているがそれが何だかわからない。

朴念仁一直線で乙女心はわかっていない。一回落ちたら徹底して重くなるタイプでもある。

元同室だった友人曰く「天才だけど本質はただのバカ野郎」であった。

相手を女性としり戸惑っている部分もあるが男としてそこを出すと相手が困るだろうから、と出来るだけ平静を装っている。

​戦い後もパートナーとくらす事になる。煩悩的にもやもやした時はひっそり狭い美術室にこもって数日帰ってこない日があるとか。

 

『女神よ、彼女に相応しい美しい華の姿に俺を。俺たちの願いを咲かす為、戦場に美しいバラを届けたもう』

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