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*レティー*

[それは連休明けの学校帰り。桜の事や櫻子さんの事を自分なりに足を使って調べていたら、偶然その見た目が華やかな先輩を見つけた。]

 たーばさせんぱーい!こんにちは!

[ちゃんと突進しない程度の小走りで。てってって、と近づく。]

 今帰りです? 隙ならご飯でもご一緒出来ます?

[家族が海外で仕事している都合上独り暮らしの私。家政婦さんが来てくれる日以外は自力でご飯を用意する。それが面倒な時は外食しちゃうんだよね。そういう時は一人より人とのがいい。あれ以来すっかり仲良くなった仲間の気安さで軽く声をかけた]


*タバサ*

レティーシャ

[今日はバイトもないし久々に服でも見に行こ♪なんて友だちとうきうき気分で下校しようとしていたあたしは、下駄箱に入っていた手紙の主に時間を取られることになる。
何番目の男でもいいから!とか言ってなかなか引きさがらないタイプの男だった。
まずあたしは二人以上同時に彼がいた記憶ははないのだが、面倒なので最終的に「手紙で呼びだす男は論外」とばっさり言い捨てて今に至る。]

そ、今帰り。
今更一人で服見に行くのもなと思ってたとこだしいいよ、どこ行く?

[友だちはもちろんとっくの昔に帰っていたし、誘い方から何か相談でもあるのかな?なんて思ってOKする。
ささっとスマホで“ご飯いらなーい”と母親に送信してレティーシャをうかがった。]


*レティー*

[快諾の言葉にぱっと顔を明るくてニヘッと笑った。
 あ、そうだー。鞄にあれあったかなー。]

 あ、あったあった。
 お時間平気ならそこのカラオケどうです?1~2時間くらい!
 フード一品無料サービス券あるんです!

[ばーん、とチケットを見せつける。
 歌うのが好きな私はカラオケに誘うのに何一つ抵抗感はない。
 相手が歌わなくても気にしないレベルで誘う。]

 あ、門限が厳しいなら無理にとは言いませんが。

[門限に関しては結構人による、というのが様々な人を誘った経験からの結論。
 ちなみにうちに門限など子供のころから存在してなかった……。
 フリーダム放置放し飼い状態な我が家です。はい。あ、両親とちゃんと仲はいいからね!]


*タバサ*

ん、10時くらいまでなら全然余裕。
そこのカラオケね、行こ行こ。

[バイトでそれくらいになることもあるからそこまでは容認済みだ。めちゃくちゃ心配されるのはわかっているからそれ以上遅くならないようにはしているけれど。
この憂さを晴らすにはちょうどいいとばかりに笑顔を返して、カラオケ店へと足を向けた。]

そういえばレティーシャは今日は部活休み?
っていうか部活何入ってんの?

[もう仲間意識はあるのだがよく考えてみると知らない事の方が多い。ソファに腰かけてメニュー表を見ながらレティーシャに軽く尋ねてみる。]


*レティー*

[タバサ先輩の門限はそこそこ緩いみたい。
 一安心してれっつごーごー! とカラオケに。]

 はい、今日は活動ない日ですね。
 そういえば言ってなかったですね。私合唱部なんですよ。
 そして放送委員です! 先生の呼び出ししたこともあるんですよー。

[余計な事まで喋るのは私の仕様。
 ひとまず無料になるフードの中から一番量が多そうなポテトにから揚げが盛られたパーティーセットをこれどうです? って聞いて了解が出たら注文する。それだけじゃ足りなさそうだからたこやきも。デザートは別腹。ミニパフェを注文にいれていく。
 ……メルヤ先輩が見たら突っ込まれるのかな? 考えない考えない。]

 よし、食べ物くるまで歌いましょう! 一番! レティーシャいきます!

[テスト前にうっかりはまったアプリの音ゲーの曲を入れる。
 これのフルコンボとるのに苦労して……赤点とって学校にいたわけであって。
 でも、それは結果としてよかったと思っている。あそこの出会いと経験は何にも変えれない。]

 だからもーっとはーじけていこー! こーいしていこー青春はのんすとーっぷ♪

[私の歌は上手い方だと思う。でもこういう曲はいいけど真面目な曲すら何を歌ってもアニメソングに聞こえると言われてしまうのは……もうしょうがない。
 先輩も曲をいれてくれたかな? 歌ってるうちに食べ物がくればちょっと小休止になるんだ。]

 はぁー、やっぱ思いっきり歌うと楽しいー。

[合唱部では本当特徴過ぎる声のせいで声量制限がかけられてるからね。仕方ないけど。]


*タバサ*

へぇ、合唱部で放送委員。
レティーシャらしいわねぇ。
言われてみれば確かに放送で何度か聞いたことあるかも。

[明るくて声の通るレティーシャにはピッタリだと思う。
合唱部なだけあって歌もうまい。
何かのアニメの歌なのかな?と思いながら曲が終われば拍手を送る。]

じゃあ二番、タバサいきまーす♥

[同じノリで喉慣らしにと歌いやすい曲を入れる。
歌は上手くもなく下手でもなく所謂ふつうと言ったところ。そこだけはゴドウィン先生の特別特訓を受けてみたかったなと思う。
まぁカラオケは楽しく歌えればそれでいいのよ!といわんばかりにマイクをとって]

むーぎわーらのぉー 帽子のきーみが
揺れたマリーゴールドに似てる……♪

[お腹から声を出してさっきのことなど忘れるように思いっきり歌った。
そうこうしているうちに注文した食事が運ばれてくる。]

そうねぇ、今度みんなで来てみたいわね。

[もちろんメルヤ先輩込みでという意図で言ったものだ。
ポテトをつまみながらレティーシャを窺ってみる。
あの世界から戻ってきたあとレティーシャは恐らくブレザーを返しに行ったのだろう。
果たしてその後どうなったのか気になっているのが正直なところだった。]


*レティー*

[らしいって言葉にちょっと照れつつえへへー、と返す。
 先輩も曲を入れて歌えばマラカスを取り出してノリノリで盛り上げる!
 曲が終われば拍手の代わりにじゃかじゃか振るんだ。

 ご飯がくればたこ焼きをはふはふつまむ。
 きちんと飲み込んで返答。]

 そうですね。コリーン先輩とかノリノリで歌ってくれそうですよね!

[イメージだけど。
 みんなで、でちょっとフェルゼ君の歌声を思い出して遠い目。
 ま、まぁ、ムリして歌う必要もないしね……。まさかゴドウィン先生の補習でで上手くなったとはまだ知らない私だった。

 ……メルヤ先輩とか歌うかなー? なんてついつい考えてしまう。
 あんまそういうタイプに見えないけど案外上手とかあるかも。一緒に歌えたら楽しそう。
 相手の事を思い出すだけで、胸の奥がくすぐられてつい顔が熱くなる。

 メルヤ先輩か……。なんか、何人かに私の態度で関係を誤解されてた感があるけど……。]

 あ、あの……突然失礼しますがタバサ先輩って恋愛経験あったりします……?

[タバサ先輩もてるだろうなってのはわかるけど、それと付き合うとかは別だし。
 経験値が低い私じゃ分からないことをちょっと聞いてみたくなった。
 なお鈍感な私はタバサ先輩とユンカー先輩との事は気づいてない……。]


*タバサ*

[レティーシャの表情を観察していたら顔の色が変わった気がする。
だーれを思い出してるのかなー?なんて含み笑いをしていれば、出てきたのは恋愛経験に関する質問。
前までなら小学校の時の淡い初恋しかないなんてからりと言えたのだけど今は……顔を思い浮かべるだけで顔が熱くなってくる。
これではレティーシャと同じではないか。
だけど恥ずかしくて、くすぐったくて、悔しくて、顔を顰めてしまうあたしは可愛くはない。]

あ――…うん、まぁ、一応?

[経験は豊富だと自負は出来るが実際問題自分の恋愛に関しては初心者も同然だ。
なので少しだけ歯切れの悪い返答になる。]


*レティー*

[タバサ先輩の顔が若干赤くなった気がした。
 顰めた表情してるけど……一応って言ってるけどこれは、もしかして?
 いくら私が鈍くてもここまで反応を貰えば気づきはある訳で。]

 いるんですか!? 好きな人!

[思わずそこに食いついてしまう好奇心旺盛な年ごろであった。]

 わ、私もその……いて、ちょっとご相談というか聞いてみたい事があるんです!

[相手も何ももうばればれだろうけど名前を出すのが恥ずかしくてつい伏せちゃうんだ。]


*タバサ*

[レティーシャからいかにも女子!って感じの反応が返ってくる。
こちとらまだ連休明けて教室であいさつかわすだけでもぎこちない状況なのだけど。
向こうは平然としてるからこっちばっかりって余計悔しくなるからいけない。]

あたしが応えられることだったらいいんだけど……何?

[好きな人がいるのかに対しては返事をしないままにそう返したが、否定をしないのだからその答えは察することが出来ただろう。]


*レティー*

[否定されないってことはやっぱそうなんだー!
 誰だか気になる気になる! って顔を全面に出す。
 あ、とりあえず自分の話か。

 ……改めて言おうとすると恥ずかしい。だけど……ここまで言ったら言わないと。]

 その、ですね……。その好きな人と出会ったのは七不思議に巻き込まれた日だったんですけど……。

[一寸言うだけで恥ずかしくなってきて指をもじもじさせてしまう。]

 吊り橋効果がなかったとは言いませんよ! 言いませんけど……。
 その人は面倒見よくて、優しくて、心配性で、ちょっと意地悪言うんですけどいい人で……。

[指名同然すぎないかな? 自分。]

 心配、してくれたんです。出会ったばかりの後輩にすぎない私を。

[テストを見て貰って、ドーナツを貰って好意的になってはいた。けど本当に惹かれたのは多分、馬鹿って言葉一つ。ああいう風に心配されたのが……嬉しかったんだ。]

 その、ああいう状況だったのもありきなんでしょうが……。
 その、心配の仕方がその……今にして思うとだいぶ、その……過剰というか…。
 いや、嬉しかったんですよ? ですけど、その
 
 タバサ先輩の感覚でいいんです! その、私に脈がありそうなのかなぁ……と聞いてみたくて……。

[出会ったばかりだったのもあり、先輩がちょっと疲れてそうだったのと考え事してたのもあったしで。あの日はっきりした告白までは出来なかった
 最後の最後へたれた…とも言う。いや、まだ初対面だったし! 時間をかけて交流していこうというのは間違ってない……はず。
 ただ、告白したとして……受け入れて貰える可能性はまだ低いと思うんだよなぁ。
 ただメルヤ先輩の友達二人にかけられた言葉を思い出してみると……相手にも相応のが見えていたって事なのかなって……。気になる訳なんです、恋した身として!]

 その、ですね。補習のテスト見て貰ったのは…まぁ普通の親切の内かな。
 それから……ちょっと怪我した私を馬鹿って心配して貰って……、自分の方が友達心配しているのに、私の方心配しちゃうんですよ。

[こう言ってみるとメルヤ先輩の性格を考えると『誰にでも』な範囲な気がするかな。ここまでは。]

 帰るなら、私より後がいいって……優しく笑ってくれて。

[顔がさらに熱くなって俯いた。あれは、破壊力が強かった……。]

 ちょっと怪我増やしたんですけど……それで保健室連行されて、心配だから一緒にいてほしいって言われ……て……。

[語尾が段々小さくなる。うう、改めてして貰った事がやっぱ恥ずかしい! それに嬉しい……。]

 て、つないで……一緒にいて……。
 相手が戻るってなった時、離れるのが寂しくて……ちょっと色々気持ちがまぜこぜで……泣いてしまったら肩を貸してくれて……。

[自分がちょっと駄々こねたのは流石に恥ずかしすぎていえなかった。
 思えばああいう風に嫌だって泣いてごねたのも初めてだったな。子供っぽいけど。]

 そ、そういうのって……初対面の後輩に対する親切の域……だと思います?

[上目遣いで見上げてみた。]


*タバサ*

[めちゃくちゃ気になる!って顔をされたけど笑顔で濁してまずはレティーシャの話を聞く。

ほぅ、メルヤ先輩とあったのはあの日が初めてだったのね?
あたしも顔と存在は多少知ってたけど関りを持ったのはあの日が初めてだった。
だから面倒見がいいや優しいや心配性はなんとなくわかったけれど、意地悪を言うっていうのはちょっとぴんとこなくて、へぇーなんて心の中で驚いておく。
そしてレティーシャの恥ずかしがる姿がとても可愛らしい。乙女ね。]

脈かぁ。
過剰っていうのは例えばどんな?

[つまり絶賛今片思い中ってことね、レティーシャは。
話の先を促しながら、あの時確かに手をつないでいたように見えたんだけど……と首を捻る。

補習のテスト……レティーシャも赤点仲間だったのかしら。
そういえばところどころ怪我をしていたような。
うーん、普通の範囲かなぁ。

なんて思っていたけど、その後から少し空気が変わっていく。

うん。
んん?
ん――…]

そうねぇ、あたしもメルヤ先輩のことはよく知らないからあれなんだけど、

[あ、メルヤ先輩って言っちゃったわ、まぁいっか。
上目遣いでこちらを見上げてくるレティーシャに対し、ふむ、と顎に手を当てて考えてみる。]

間違いなく保護対象にはなってるよね。
怪我をよくするから心配っていうやつ。
ただ心配だから気を付けてっていうならわかるの。
一緒にいて欲しいって言って手をつなぐっていうのは……初対面の後輩に言うことじゃないしすることじゃないわよねぇ。

[あたしだったら勘違いするからそういうことするなっていうところだわ。あっ、頭が痛い。
初対面からスキンシップ激しい男はいるけどそういう人ではないと思うからそこは除外。]

可能性としては
①普段からそういうことしちゃえる天然たらし系
②レティーシャに対し多少なりとも好意がある
ってとこかな。
①に関してはジャーディン先輩やヤニク先輩に聞いてみたらわかると思うけど。

[そこまでいって飲み物を一口流し込んだ。]


*レティー*

[はい、わかりますよね。
 メルヤ先輩の名前が出てぼふんと赤面。
 タバサ先輩は考えて返答をくれた。

 なるほど、保護対象というのはよくわかるや。
 間違いなくそうだった、私。

 ……成程。やっぱ手を繋ぐのは……そう見えるのか。
 ちなみに私は頭ぽんぽんはちみっちゃい身長で、丁度いい位置に頭があるせいかよくやられるからそこまで気にしないから省いた。
 
 可能性として提示されたのは二つ。
 ……どうしよう。天然たらしがありえすぎる!!!]

 ……私、はあまり相手に好意もってもらえるような事した覚えないんですよね……。
 ただ心配かけたばっかりで。

[誰かの恋愛対象になった覚えも、人を恋愛対象にしたこともない私。深い関りを無意識でもさけていたから。だから今回一気に落ちたのも本当ビックリだし、どうしたら好いて貰える、とか想像もつかない。]

 そのお二人ですか……。ヤニク先輩には戻る時メルヤを宜しく、とは言われましたね。
 でもあれ友達を心配してだとは思うんですが……あれ? それならジャーディン先輩に言えばいいだけですよね?

[今更ながらなんで私にそう言ったのか。そう、ヤニク先輩が自己紹介してくれた時もメルヤの友達だから覚えておいてねって言ってた。私とメルヤ先輩が話していたのを見てて、だとは思うんだけど……。宜しくする理由がつまり。あれ? 私の気持ちがあの時点でばればれだったという事……!?
 今更気づいて顔が真っ赤になった。話をそらすように次にいく。]

 ええ、と。ジャーディン先輩にはその……手を繋いでいるとこを見られまして。
 勘違いされたままだととメルヤ先輩も困ると思って、そういう関係じゃないって伝えたら頼むから、弄ぶようなことしてくれるなよ? と言われまして。

 ……つまり、まぁ、先輩の友人から見て相応に見えていた……のでしょうかね……。

[あれ、でもそうなると私に好意があったように見えてしまうんだけど……。
 あれ? そうなるのかな? そう思うと顔がまた真っ赤になる。
 あくまで可能性の話。それはわかっている。だけど。

 そうだったらいいのに……。

 どんな気持ちもわりと三秒で切り替えて忘れる私。
 それなのに、この気持ちだけは寝ても覚めても消えない。
 たった一日で芽生えただけなのに。それなのに今の自分全て塗り替えるような、そんな強さがある。]

 ま、まぁ今考えてもわからないのはわかってますけどね!
 ……でも、ありがとうございます。先輩。
 少なくとも、可能性が皆無じゃないという希望は出ました!

[ぐっと拳を作る。]

 今後好きになって貰えるよう努力していきますとも!
 もっとしっかりして、怪我しないようして。心配かけるだけじゃなくて、優しさを貰うだけじゃなくて。
 心配をしてあげれて、優しさを返せれる位になるのが目標ですとも!

[私が手を繋げるようになりたい。その言葉に嘘はない。ちゃーーんと弄びませんとも! ええ!!]


*タバサ*

んーメルヤ先輩がレティーシャのことどう思ってるのか知らないから何とも言えないけど、好意なんて自然についてくるものじゃない?

[それこそ外見の好みとか、守りがいのある子が好きとかもあると思う。
話しているうちに惹かれることだって。
……そしてそれに気づいていないことだってあるのだから。]

ふぅん、じゃあジャーディン先輩が知る限りそういうことしたのはレティーシャが初めてってことかしらね?
ちょっとは期待してもいいんじゃない?
ヤニク先輩とジャーディン先輩にはすでに公認されているみたいだし?

[からかうような笑みを向けて。]

いーえ、どういたしまして。
恋する乙女は眩しいわねぇ。
頑張るのよ、レティーシャ。

[同じようにぐっと拳を作って返した。]


*レティー*

自然と……? そういうものなんですか。

[流石先輩……! 恋愛経験皆無だった私とは違うや。
 メルヤ先輩は、何だかんだで私を構ってくれてたし、もうちょっと自信もっていいのかな、うん。
 ……しかし私、自分が肝心なとこでヘタレなんて初めてしったよ。うぅ。
 どうしてそこまで、って理由を問えなかったのも答えが怖くて無意識で逃げただけだったんだろうな、私。

 期待していいって言葉にまた顔が真っ赤になっていくんだ。]

 ジャーディン先輩にはちょっと啖呵きってしまったので兎も角、やっぱヤニク先輩もそうですかねー! うぅー恥ずかしいです、せんぱーい!!

[からかわれてあわあわする。]

 頑張りますとも! この前も補習後一緒にご飯食べて貰えてますし以後もチャレンジしていきますとも!

[やけっぱちにまた余計な情報を口にする。]

 というか恋する乙女はって他人事みたいじゃないですか? タバサ先輩だって恋しているんですよね?
 先輩はどうなんです? どうなんです???

[今度はこっちのターン! と言わんかごとく。心の中で恋愛師匠と崇め始めた先輩の話を聞きたくて顔を覗き込んだんだ。]


*タバサ*

へぇ、そうなんだ。
いいじゃん。頑張れ頑張れ。

[機会があればあたしからもジャーディン先輩とヤニク先輩に聞いてみよっと。
メルヤ先輩がどんな感じなのかわからないとアドバイスのしようもないし。
可愛い後輩の恋路を応援しないわけにはいかないわ、と内心で決めながら]

あ~~あたしは乙女って柄じゃないし。
どちらかっていうと恋するキャバ嬢の方がしっくりする感じ。
その内めんどくさいって愛想つかされるんじゃないかなぁ。

[経験は多いのよ。告白されるのも、甘い言葉を囁かれるのも、手や頭や肩や頬や唇に触れられることも。でも、それで心が動くことなんて今までなかったから、嬉しいや恥ずかしいより悔しいが勝ってしまう。
そして素直に言葉が紡げない。
まぁこれは性格だからそんな簡単に治せるとも思っていないしそのうち慣れたらいいなと思う。
覗き込むレティーシャの額にはついつんと指をついて笑った。]


*レティー*

[頑張れ、と応援されて照れつつはい! と元気に返事した。
 本当頑張らないとね!

 続く言葉に思わず目が丸くなって。つん、と額をつつく指をその手ごとくるっと握りしめた。]

 タバサ先輩だっていい人なんです!!

[またも唐突な言葉から始める。
 貰った優しさには優しさでちゃんと返したい。
 そうでなくても、そんな風に言う先輩にちょっと怒っていた。]

 向こうでだってずっと、未練を晴らすためにちゃんと頑張っていたの知ってます!
 ファミレスでお仕事する姿見た事あるんですけど、ちゃんと頑張っているの知ってます!
 私先輩の事綺麗だってずっと憧れてました!

[ぐいっと顔を近づけて力強く続ける。]

 メルヤ先輩が戻った後、私に気を使ってくれてましたよね。演劇の内容とっても素敵でした! シメオン先輩だって喜んだと思います!
 懐中電灯だってもらいましたしスープ作ってたのも気遣い出来る人だって思いました!
 今だって私の話、ちゃんと聞いて答えてくれた!

[乙女の柄かどうかは本人が決める事でいい。でも。]

 そんな先輩がちゃんと好きな人なら大丈夫ですよ!!

[私はそう信じるから言い切る。]

 もし、万が一そんな人だったら私がタバサ先輩の事貰っちゃうんですからね!!! 
 こんないい人に愛想つかすなんてバカじゃないですか! って!!
 いや、むしろそんな相手に先輩は勿体ないです!

[私はちゃんと、メルヤ先輩とタバサ先輩の会話を聞いていない。
 だからメルヤ先輩と同じ勿体ない、って言葉を使った事を知らないんだ。]


*タバサ*

えっ、えっ?どうしたの?

[予想だにしていなかった行動と言葉に思わず目を丸くしてたじろぐ。
力強い言葉に押され、近づく顔には多少身を反らせて、レティーシャがすべてを言いきって息をついたらぱちくりと瞬き一つした後に、唇は弧を描く。]

あはは、じゃあ別れを切り出された時はレティーシャに一番に連絡するわ。

[あの日の食堂でもメルヤ先輩が勿体ないなんて言ってくれたけど、否定したらまた怒られそうだから言葉はすべて有難く受け取っておく。
良い先輩に後輩を持てて幸せだ。
握られている手をもう一方の手で包んで、こつんと今度は額同士をくっつけた。]

ありがと。


*レティー*

[たじろかれても一歩も引かず私は言い切った。
 そういう風に言っちゃうのが私は嫌だったから。
 前の自分だったらどうしたんだろう? 軽く、そんな事ないですよって言ったのかな? もうそれはわからない。]

 はいっ。そうしたら必ずお迎えにあがりますので、お嬢様!

[繋がった手と額の熱を分け合いながら、演劇の時と同じようにちょっと芝居かかった言葉を紡いだ。
 相手が誰だか知らないから故に、こんな美人でいい人にそう思わせるなんて!
 とぷんすこ内心で怒る。
 なお知ったとしたら、本人に不安がらせてますよ! と突撃しかねない勢いであった。]

 どういたしましてですよ。
 ……ってあれ? つまり先輩はその相手さんとお付き合いしているんですか?

[別れるってそういう事、だよね?
 私は鈍感だ。話の流れで今頃気づいた……。
 流石タバサ先輩。私よりずっと先をいっている……。]


*タバサ*

……うん。
つい最近だけどね。

[付き合う、とお互いはっきり言ったわけじゃないから返答には多少照れが混じる。
適度な距離が気持ち良かった関係はきっと、あの日のことがなければ気づかずに通り過ぎてしまっていただろう。
ほんの少し近づいて、いつもと違うその距離に戸惑って、気まずくなって、違いに気づいて……うん、ダメだ。思い出すだけで顔が熱くなってくる。]

だから今すぐって話じゃなくてその内、もしかしたらって話よ。
あたし結構めんどくさいからさ、あんまりよくない噂も多いし。
それ込みで好きになってくれたんだと思うけど。
愛想つかされないようにあたしも頑張らなきゃね。

[お互いにという意味を込めてつないだ手にぎゅっと力を込めた。]


*レティー*

そうだったんですか。

[はにかんで笑う先輩が凄い可愛い。顔を赤くする姿に笑みがこぼれる。
 こういう顔させてくれる人なら、大丈夫なのかなってちょっと安心する。
 タバサ先輩にはちゃんと幸せになって貰いたい。そう感じるんだ。]

 わかりました。
 でも私本当先輩なら大丈夫だって思いますよ。

[根拠がない上等。大丈夫って魔法の言葉なんだから!]

 噂なんて噂でしかないですよ!
 私なら絶対離しませんし!

[誰かが誰かを好きになって、応えて貰えて恋人になって。
 それだけで私には奇跡みたいな出来事だって感じるんだ。
 羨ましいって感情も勿論ある。だから私もいつかは、って願いを胸に抱える。

 ぎゅっと繋がれた手を握り返して笑う。

 しかし、私は私だった。
 少し冷めてきたかもしれないフードのにおいにおなかがくぅっとなってしまうのだった……。

 ……顔が熱い。]

 た、食べましょう。はい。

[脳内のメルヤ先輩に笑われた。うううー! おなかすくのは人間だから当然じゃないですかー!!]


*タバサ*

ありがと。
こんないい子に好かれてるメルヤ先輩は幸せものね。
レティーシャも、きっと大丈夫よ。
素敵なところいっぱいあるんだから。

[そう笑いあった後聴こえてきたのは恐らくお腹の音。
レティーシャの顔がみるみる赤くなる。ほら、可愛い。]

お腹減ったわね。
食べよっか。

[そして少し冷めたからあげを頬張った。]


*レティー*

 ふにゃ!?
 あ、ありがとうございます!?

[顔が熱くなった。し、し、幸せ者って! それは大袈裟じゃないかな!?
 思ったまま言っただけだし!

 赤くなりつつ改めてご飯に手を付けて。それからまた歌ったりして過ごした。]


 先輩、今日はお付き合い有難うございました!

[分かれ道でびしっと敬礼ポーズをする。
 そういえば結局タバサ先輩の恋人誰だか聞けなかったや。私の知らない人なのかな?]

 私、タバサ先輩の事好きですよ。
 恋人さんとお幸せにです! ではまた学校で!

[臆面もなくそう言い切って笑顔で背を向けた。

 なんだか不思議だ。七不思議に巻き込まれる前の自分なら誰かを好きだって思ってもそれはもっと軽いものにしか出来なくて。
 それなのに今は仲間になった人たちを知れば知る程大事に、大切になっていく。

 また一つ、大切を増やせたのが嬉しくて。帰る足取りはとても軽かった。]

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